SSブログ

合唱好きが我慢できずにひとこと(1) [私の意見]

50年以上にわたって男声合唱一筋に歌ってきた私が、日本の合唱についてどうしても納得できないことがあります。それは、合唱を聴いていて歌詞が聴き取れないことです。

歌謡曲なら、初めて聴く曲でも歌詞は良く聴き取れます。
歌謡曲を持ち出すと合唱人からは反発を食いそうですが、アンジェラ・アキの作品ならどうでしょう?
最近の中学生や高校生がアンジェラ・アキの作品を合唱で歌うことが多いことに気がつきます。彼女の作品を合唱で聴くと歌詞が良く聴き取れます。
欧米の合唱コンサートで経験するのですが、プログラムの有無に関係無く、歌われている歌詞に聴衆は敏感に反応して、笑ったり、うなづいていたりしています。
日本の合唱曲で、清水脩や多田武彦の作品がよく取り上げられます。変わり映えしない選曲という評価もありますが、彼らの作品は歌詞が良く聴き取れるので、それが選曲される要因かもしれません。
今でも、日本の演奏会では、暗い照明の下で、プログラムに印刷されている歌詞を見ながら演奏を聴いている聴衆が見られますが、耳で聴くだけでは歌詞がほとんど分からないのは何故でしょうか?
日本の合唱作品、特に新しい合唱作品ほど歌詞は聴き取れません。
聴いていて歌詞はさっぱり分からないがメロディやハーモニーが素晴らしい、というのであればまだしも、新しい作品ほど心地よいメロディやハーモニーが無いのです。
そんなわけで、いくら演奏会に招待されても、演奏曲目を見ると、東京まで出かけるお金と、往復の時間と演奏時間を足した5時間以上の時間を考えて、それほどまでして聴きたいと思う演奏会はほとんど無いのが実情です。
ところで、歌っている合唱団の皆さんは、聴衆が歌詞が聴き取れないということをどうお考えなのでしょうか。
そんなことをお考えになったことがあるのでしょうか?
(という私も、昔は日本の合唱に無批判にどっぷり浸かっていたので、1984年に初来日したオルフェイ・ドレンガーの演奏を聴くまでは気がつかなかったのですが。)
(続く)


nice!(1)  コメント(0) 

nice! 1

コメント 0

この広告は前回の更新から一定期間経過したブログに表示されています。更新すると自動で解除されます。